Up 正負の数の場合 作成: 2007-05-05
更新: 2007-05-05


    正負の数は,<正逆2方向の向きをもつ量>の比を表すものとして,つぎの2つのパートで構成されていました:
    1. 符号 (向きの変換に関する情報): 同方向なら +,逆方向なら ー。
    2. 絶対値 (大きさの変換に関する情報): 大きさの比を既知の数で表す。

    また,<正逆2方向の向きをもつ量>の和は,つぎのように決められました:


(注意:図中の「+」は量の和の「+」。──数の和の「+」とは別物。)

    そこで,正負の数の和は,同符号と異符号それぞれの場合でつぎのようになります:

    そこで,この例から類推して,求積の公式がつぎのようになることがわかります:
正負の数 m, nに対し,
 ・mとnが同符号であるとき,
   1. m+nの符号は,m, nと同じ
   2. |m+n| = |m| + |n|
 ・mとnが異符号で,|m| ≦ |n| であるとき,
   1. m+nの符号は,nと同じ
   2. |m+n| = |n| − |m|

    注意 : 式 |m+n| = |m| + |n|,|m+n| = |n| − |m| の左辺の「+」は正負の数の「+」,そして右辺の「+」「−」は正負の数の絶対値の表現に使われている数の「+」「−」です。 ──改めて,正負の数の定義を参照してください ( 比の表現 (数表記のきまり):正負の数の場合)。