Up 正負の数の場合 作成: 2007-05-02
更新: 2007-05-02


    正負の数に対応する量は,正逆2方向の向きと大きさをもつ量です。(「扱いたい量が新たに出てきて,新しい数がつくられる」)

    正逆2方向の向きと大きさをもつ量の比 (倍関係) は,つぎの2つの情報の組として定めます:
    1. 向きの変換に関する情報: 同方向なら「+」,逆方向なら「ー」で表す。
    2. 大きさの変換に関する情報: 大きさの比を既知の数で表す。

    したがって,つぎのようになります:

    以上が「正負の数」のしくみです。
    ──そして,(+, 3/2),(ー, 3/2) を「+3/2」「ー3/2」と表記しているわけです。


    ここで,言い回しを容易にするために,「向きの変換に関する情報」「大きさの変換に関する情報」をそれぞれ「符号」「絶対値」と呼ぶことにします。
    さらに,正負の数nの符号を sgn(n), 絶対値を |n| と表すことにします。



sgn((+, 3/2))は +,|(+, 3/2)| = 3/2
sgn((−, 3/2))は −,|(−, 3/2)| = 3/2