Up 食性 作成: 2024-03-17
更新: 2024-03-17


      和田信一郎『土壌学』, 4.3.4. 微生物の生活, p.49.
    土壌に枯葉などの植物遺体が入ってきたとしよう.
    そのうちの一部は ‥‥‥ 土壌動物によって摂食される.
    植物体は断片化され,一部の植物細胞も破壊される.
    そうすると細胞の内容物は土に放出される.
    細胞液に溶存している低分子の糖類やアミノ酸,カリウムイオン,マグネシウムイオン,カルシウムイオンなどは直ちに微生物が利用することができる..
    しかし,細胞壁を構成する多糖類や,タンパク,核酸などの高分子は巨大分子過ぎ,微生物は細胞膜を通してそれらを取り入れることはできない(実際には不可能ではないが,効率が悪い).
    これらの生体高分子物質を利用するために,微生物は体外に様々な酵素を放出して高分子化合物を分解し,分解産物の低分子化合物を細胞内に取り入れている. ‥‥‥
    微生物細胞の外で機能する酵素を土壌酵素(soil enzyme)という.