Up | 事例によって類型の含蓄を示す | 作成: 2013-06-20 更新: 2013-07-09 |
この類型化をもとに,つぎに,生徒からの「学校数学の勉強は自分にどんな得がある?」の答えとなる形を導いた:
ここで,すべての生徒に対する「学校数学の勉強は,あなたに得がある」の答えとなるものかどうかを,これらに見ていく。 このとき,数学実用主義が消えて,「形式陶冶」の2類型 (形式直接陶冶主義と形式間接陶冶主義) が残ることになる。 「形式陶冶」を立てることは,「学校数学を勉強する」と「形式を得る」の間の因果律を立てることである。 しかし因果律は,「学校数学」と「形式」の同定が先決問題になる。 このとき,理論構築はつぎの二つの立場に分かれる: 「学校数学」「形式」は,それぞれ,多様な代入を許す変数である。 Aは,「学校数学」を数学に定める。 「形式」として,いくつかの精神的資質を挙げる。 Bは,「形式」を「生きて働く力」に定める。 「学校数学」を,「生きて働く力」単元の構成と定める。 以下,「学校数学は何のため?」の答えの事例において,「多様な代入を許す変数」の実際を見ていく。 ──これは,事例によって類型の含蓄を示すということである。 |