Up 経験等価」を学校数学に適用するときの論形 作成: 2012-06-07
更新: 2012-07-30


    経験等価」を学校数学に適用するときの論形は,以下のようになる。

    学校数学が非数学であることの得
    非数学の学校数学を経験にもつ者は,非数学の学校数学を経験にもたない者より,少なくともこの経験の分,得している。
    すなわち,学校数学で非数学を勉強させられ,数学を勉強できなかった者は,学校数学で数学を勉強できた者より,得しているところがある。

      実際,この非数学の経験は,ほんとうに良質な経験であり得る。
      また,後に数学を勉強することになり,そのとき「結果オーライ」になることがあり得る。

    教師の数学授業能力が低いことの得
    授業能力の劣った教師による授業を経験にもつ者は,授業能力の劣った教師による授業を経験にもたない者より,少なくともこの経験の分,得している。
    すなわち,低劣な数学の授業を受けさせられてきた者は,良質な数学の授業を受けられてきた者より,得しているところがある。

      例 :「反面教師」

    数学嫌いの得
    「数学嫌い」の経験をもつ者は,「数学嫌い」の経験をもたない者より,少なくともこの経験の分,得している。
    すなわち,数学嫌いになった者は,数学嫌いになったことがない者より,得しているところがある。

    数学科不選択の得
    数学科不選択の経験をもつ者は,数学科不選択の経験をもたない者より,少なくともこの経験の分,得している。
    すなわち,数学科を選択しなかった者は,数学科を選択した者より,得しているところがある。