Up 拍手 作成: 2010-10-20
更新: 2010-10-20


    この頃の授業は,生徒・教師がよく拍手する。
    黒板の前での生徒の発表の後は,たいてい拍手である。
    教師が「はい拍手」と,生徒に拍手を促すのもふつうに見る。

    拍手には,おおよそつぎの3種類がある:
    1. 賞賛──「お見事!」「すごい!」
    2. 慰労・ねぎらい──「ご苦労さん
    3. 受容・一件落着──「その内容でOK」「ゴールに到達した

    Aの拍手は,自発的なものであり,「お見事!」もひとによって違うので,部分的に起こる。全員にはならない。
    Bの拍手は,ふつうマナー・礼儀になっているもので,全員でする。

    Cの拍手は,算数・数学の授業では,あるべきでない。 なぜなら,この拍手はつぎの機能を同時にもつ:
      少数意見を潰す
      拘り・ひっかかりを潰す
    すなわち,「全体主義の拍手」になる。

    そして「全体主義の拍手」の理由でCを却けるときには,Bも問題になる。 すなわち,Bの拍手も「全体主義の拍手」になり得る。 例えば,生徒の発表に対し拍手を送るという場合である。
    よって,Bの拍手も数学の授業では用いるべきでないものになる。

    そもそも,算数・数学の授業に拍手は必要かといえば,必要はない。
    拍手は,やめた方がよい。